【新刊紹介 本】ネパール・タライ平原で暮らす 著者 藤井 牧人

地域・アソシエーション研究所刊 ブックレット版600円(税込) お問い合わせは072-630-5607

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藤井牧人
プロフィール
1974年 大阪府生まれ。農村指導者養成校アジア学院研修などを経て、2007年から3年間よつば農産(関西よつ葉連絡会)で地場野菜を担当。2010年からネパールで農業を軸に複業で暮らす。ブログ「ネパールほっとでーた」 http://nepalhd.exblog.jp/   

本書の著者、藤井牧人さんがネパール中部、インド国境近くのタライ平原に移住したのが2010年。それからほぼ月に一度『地域・アソシエーション』誌に現地での見聞をレポートしていただきました。本書はその8年間の中間報告ともいえるものです。

 タライ平原での暮らしと農業、現地での家畜事情、山岳少数民族・プンマガルの故地、変容する村の暮らし、ネパール大地震と複雑な政治状況など、国際協力の技術者でも、環境保護の研究者でも、もちろん旅行者でもない、一農民、一庶民としての目線で捉えたネパールの現在がここには描かれています。

 はじめの文章で、著者は、私たちを誘うように「同時代」という言葉を使っています。「根底では、日本の中山間地農業も、限界集落も、タライ平原の小さな農家も、…、マハーバーラト山脈の焼畑農家も、…、『ある単一のある決まった方向の流れ』に呑み込まれそうな『同じ時代』を暮らしていることに、間違いはないようです」と。

 「同時代」を共にする者の一人として、その呼びかけに応えたいものだと思います。それは他ならない私たち自身を知ることにもつながっているかもしれません。まずは本書を導きにして、著者が体感する「同時代」を辿ってみてはいかがでしょうか。

地域・アソシエーション研究所刊 ブックレット版600円(税込) お問い合わせは072-630-5607

      下前幸一(地域・アソシエーション研究所)

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